【A+ランク】山下建設で家を建てる！FP兼宅建士の評価と144人の評判・坪単価

湘南エリアで注文住宅をお考えの方にとって、地域に根ざした工務店選びは住まいづくりの成否を左右する重要なポイントです。

山下建設は湘南の気候風土を知り尽くした地元密着型の工務店として、多くの施主から支持を集めています。自然素材を活かしたデザイン性の高い住まい、地域密着ならではの提案力に魅力を感じる一方で、

• 「坪単価は高い？」
• 「性能や保証は十分？」
• 「本当に自分たちに合う工務店なのか」

などと不安や疑問を持つ方も多いかもしれません。

この記事では、FP兼宅建士の視点から山下建設の特徴や強み、気をつけるべきポイントまで、住まいづくりを検討している方が知っておくべき情報を詳しく解説していきます。地域特性を活かした家づくりの実力を、徹底的に分析していきますので、ぜひ最後までお読みください。

＼家づくりで後悔しないための最初のステップ／

また、本題に入る前に家づくりにおいて1番重要なことをお伝えします。

1度建てたら30年、40年と生活するマイホーム。

誰もが夢見る理想の住まいを実現するためにも、絶対に失敗は避けたいですよね。

しかし、多くの人が家づくりで後悔する原因の一つに、情報収集不足が挙げられます。

住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、まずはしっかりと情報収集を行うことが重要です。

「とりあえず行ってみよう！」と軽い気持ちで住宅展示場に行ってしまうと、素敵なモデルハウスに心を奪われ、営業マンの巧みな話術に流されてしまうことも…。

しかし、その場での勢いで契約を決めてしまうと、本当に自分の理想に合った家づくりを実現できるのでしょうか？

もしかしたら、もっと予算を抑えられたり、条件に合った、さらに高品質な住宅メーカーがあったかもしれません。

焦って契約を急いでしまうことで、数百万円、場合によっては1,000万円以上の損失につながる可能性もあるのです。

マイホームは人生で最も高価な買い物の一つ。だからこそ、時間をかけて情報収集を行い、後悔のない住宅メーカー選びをしなければなりません。

「情報収集しすぎ」と感じるくらいが、ちょうど良いのです。

しかし、いざ情報収集を始めようと思っても、膨大な数の住宅メーカーの中から、自分に合った会社を見つけるのは至難の業。そこでおすすめなのが、複数の住宅メーカーに一括で資料請求ができる「一括カタログサイト」です。

数ある一括カタログサイトの中でも、特におすすめなのが、大手企業が運営する以下の3つのサイトです。

①SUUMO 不動産情報サイトの大手であるSUUMOが運営するサイト。全国各地の工務店の情報が充実しており、高品質ながらも低価格な家づくりを得意とする工務店を見つけることができます。 ②HOME4U家づくりのとびら NTTデータグループが運営する、信頼性の高いサイトです。全国から厳選された優良ハウスメーカーのカタログを請求できます。家づくりプランを無料で作成してくれるサービスも魅力です。 ③LIFULL HOME’S 東証プライム上場企業であるLIFULLが運営。厳しい審査を通過した優良な住宅メーカーのみが掲載されているため、安心して利用できます。ローコスト住宅に強みを持つメーカーが多く、予算を抑えたい方におすすめです。

これらのサイトは、大手企業による運営であるため、掲載されている住宅メーカーの審査基準が厳しく、悪質な業者に当たるリスクを最小限に抑えられます。また、資料請求をした後も、しつこい営業電話がかかってくる心配もありません。

3つのサイトの中から、どれか一つを選ぶとすれば、

• 工務店を中心に探したい方は…SUUMO
• ハウスメーカーにこだわりたい方は…家づくりのとびら
• ローコスト住宅をメインで考えている方は…LIFULL HOME’S

がおすすめです。

さらに、より慎重に、絶対に失敗したくないという方は、工務店、ハウスメーカーと決めつけずに、複数のサイトから資料を取り寄せてみることをおすすめします。

「ハウスメーカーで考えていたけれど、工務店のほうが理想の家づくりに近かった」「工務店で考えていたけれど、ハウスメーカーでも予算内で建てられることがわかった」というケースは少なくありません。

多くの会社から資料を取り寄せることで、それぞれのメーカーの強みや特徴を比較検討することができます。また、複数の会社に見積もりを依頼することで、価格競争が生まれ、全く同じ品質の家でも400万円、500万円と価格差が出ることもあります。

後悔のない家づくりのためには、面倒くさがらずに、まずは情報収集から始めましょう。一社でも多くの会社からカタログを取り寄せて、じっくりと比較検討してみてください。

• SUUMO…工務店のカタログ中心
• 家づくりのとびら…ハウスメーカーのカタログ中心
• LIFULL HOME’S…ローコスト住宅のカタログ中心

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それでは解説をしていきます。

高い？評判悪い？山下建設の口コミ・評判を徹底調査

ネット上で見受けられる「山下建設　高い」や「山下建設　評判悪い」という評判は真実なのでしょうか。

家を建てる完全ガイドでは今回144人の評判を徹底的に調査してみました。

参考：Googleマップ

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FP兼宅建士が教える失敗しない！山下建設で家を建てる方法

山下建設で家づくりを検討している方へ、FP宅建士の視点から“失敗しない進め方”を解説します。

山下建設は、湘南の気候風土に合わせた完全自由設計を軸に、自然素材と高性能（断熱・耐震）を標準仕様でまとめやすい地元密着型の工務店です。

そのため「無垢材・ホタテ漆喰など自然素材を取り入れやすい」「蓄熱式床下暖房など湘南向けの快適提案」に強みがある一方で、坪単価の幅や自然素材のメンテナンス、アフターの連絡窓口など運用面まで含めて整理しておくのがコツです。まずは全体像と評価を押さえましょう。

FP宅建士の筆者による山下建設の全体評価はこちら！

項目	詳細
総合評価	A+ランク 4.6
耐震性	4.8
断熱性・気密性	4.7
間取りの自由度	4.8
コストパフォーマンス	4.2
アフターサービス	4.1
会社の信頼度	4.6

無垢材やホタテ漆喰など自然素材を標準で取り入れつつ、窓まわりも標準仕様に加えて樹脂トリプルサッシなどの選択肢があるため、湘南らしい“外とつながる暮らし”を自由設計で組み立てやすいのが山下建設の魅力です。

そのため、標準の厚みがある一方で、蓄熱式床下暖房や造作、素材の選び方で総額が動きやすく、メンテ性やアフターの運用は契約前に線引きしておくのがポイントです。

そこで、山下建設での家づくりを成功させるために、押さえておきたい特徴を5つに整理しました。

「ホタテ漆喰×無垢フローリング」標準で、空気感と質感を最初から整えやすい

調湿・消臭が期待できるホタテ漆喰と、素足が心地いい無垢床を標準で取り込みやすいのが特徴です。湘南の湿気や暮らしの匂い対策を“素材で受ける”設計にしやすく、デザインもナチュラルにまとまりやすくなります。

向いている人：化学物質の匂いが苦手な人／木の質感を重視したい人／経年変化を味として楽しめる人

注意点＋契約前の確認：漆喰の補修ルール、無垢床の手入れ（ワックス・傷の扱い）と保証範囲を仕様書で確認してください。

UA値0.46目安の「HEAT20 G2級」＋窓の高断熱仕様で温熱を固めやすい

発泡ウレタン断熱材に加え、標準のサッシ仕様をベースにしながら高断熱サッシ（樹脂トリプルサッシ等）も選べるため、冬の底冷えや夏の熱気を抑える“外皮の強さ”を組み立てやすいのが強みです。エアコンの効きや室温差のストレスを減らし、住み心地を性能側から押し上げやすくなります。

向いている人：冬も夏も快適性を優先したい人／光熱費のブレを抑えたい人／結露やカビの不安を減らしたい人

注意点＋契約前の確認：窓の仕様（樹脂トリプルの範囲）とUA値の目標、気密の扱い（測定の有無）を見積・仕様書で書面確認してください。

耐震等級3（※間取り・構造により等級2の場合あり）＋制震「Kダンパー」併用で、繰り返す揺れまで備えやすい

壁面で支える考え方に制震を重ね、地震への安心を“仕様で固定”しやすいのが特徴です。大開口やテラスなど湘南らしい設計を狙うほど構造バランスが重要になるため、最初から耐震と制震をセットで考えやすいのはメリットになります。

向いている人：地震の不安を最優先で減らしたい人／開放的な間取りも検討したい人／構造の根拠を資料で納得したい人

注意点＋契約前の確認：耐震等級3の取得方法（評価の有無）と、Kダンパーの本数・配置・保証条件を仕様書に明記してもらいましょう。

深夜電力を活かす「蓄熱式床下暖房」で“エアコンに頼りすぎない暖かさ”を作りやすい

基礎の土間に熱を溜めて家全体をじんわり暖める発想で、朝起きた瞬間の冷えを抑えやすいのが特徴です。乾燥しがちな暖房が苦手な家庭でも、体感の快適性と運用の工夫（電力契約の考え方）をセットで組み立てやすくなります。

向いている人：床の冷えが苦手な人／冬の快適性を最優先したい人／電気代の設計（プラン・時間帯）まで考えて運用できる人

注意点＋契約前の確認：導入費・運用条件（電力契約、夜間設定）と、将来のメンテ・更新費用の見込みを見積書面で確認してください。

「造作家具」提案と“おもいっきりMY STYLE”の完全自由設計で、暮らしをミリ単位で合わせやすい

テレビボードや洗面などを造作でまとめ、空間の統一感と動線を同時に整えやすいのが特徴です。サーフボードの土間収納、テラス、ただいま動線など、湘南の暮らし方に寄せた設計を詰め込みやすい一方で、詰め込むほど総額管理が重要になります。

向いている人：既製品では満足できない人／趣味やライフスタイルを家に落とし込みたい人／打合せを重ねて納得して決めたい人

注意点＋契約前の確認：造作の範囲と単価、最終図面・仕上表・設備表の「最新版固定」、外構を含めた総額上限を契約前に書面で揃えましょう。

山下建設の坪単価は約70万～110万円！

山下建設は、湘南エリアで80年以上の歴史を持つ老舗工務店として、完全自由設計による注文住宅を手がけています。家づくりを検討する際に最も気になる坪単価について、実際の施主の声やデータをもとに詳しく解説します。

坪単価の目安とボリュームゾーン

山下建設の坪単価は、一般的に約70万～110万円がボリュームゾーンとなっています。この価格帯は、神奈川県内の工務店としてはミドルクラスからハイグレードな部類に位置づけられ、大手ハウスメーカーの中級から上級グレードに匹敵する水準です。

実際の施主の事例では、延床面積33坪程度の住宅で総額2,800万円前後（坪単価換算で約85万円）という実績が報告されています。ただし、この金額には外構費も含まれているケースが多く、純粋な建物本体価格のみで計算すると、やや低めの坪単価になることもあります。

充実した標準仕様が坪単価を支える

山下建設の坪単価が「一見高く見えても、実はコストパフォーマンスが良い」と評価される最大の理由は、他社では高額オプションとなる素材が標準仕様に含まれている点にあります。

標準仕様には、無垢材のフローリング（パイン材など）、ホタテ漆喰の内壁、標準サッシ仕様、富士ひのきの土台・柱、現場発泡ウレタン断熱材などが含まれています。さらに樹脂トリプルサッシなどの高断熱サッシも選択肢として用意されています。つまり、見かけの坪単価以上の価値が標準で得られる設計になっているのです。

坪単価を左右する主なオプション

標準仕様でも十分な品質を備えていますが、さらにこだわりを追求する場合、以下のようなオプションが坪単価に影響を与えます。

蓄熱式床下暖房システムは約150万円の追加となりますが、冬場の快適性と光熱費削減効果から採用率が高く、施主の満足度も非常に高い設備です。モデルハウスでその心地よさを体感した方の多くが導入を検討するほど、魅力的な選択肢となっています。

キッチンのアップグレードも人気のオプションです。標準はパナソニック製などですが、アイランドキッチンや造作キッチンにこだわると、プラス150万円程度の増額となるケースもあります。また、断熱材の変更（ウレタンからセルロースファイバーへ）も可能で、より高い断熱性能を求める方に選ばれています。

柔軟な提案で予算に合わせた家づくり

山下建設の特徴として、施主の予算に合わせた柔軟な提案力があります。実際の施主からは「1つ下のグレードにオプションを盛るよりも、1つ上のシリーズにした方が標準装備の関係でトータルコストが安くなる」といったアドバイスを受けたという声も聞かれます。

このような提案ができるのは、複数の仕様パターンを持ち、それぞれの標準装備を熟知しているからこそ。契約を急がせることなく、施主のペースに合わせて納得がいくまで打ち合わせを重ねる姿勢も、多くの施主から高く評価されています。

湘南エリアの相場との比較

湘南エリアの注文住宅市場全体を見ると、物価上昇の影響もあり、30坪程度の住宅で3,200万～3,500万円程度が相場となっています。坪単価に換算すると95万～110万円程度です。山下建設の価格帯は、自然素材を多用したハイグレード住宅としては妥当な水準といえるでしょう。

ローコスト住宅を検討している方には向きませんが、健康に配慮した自然素材や高性能な設備、完全自由設計による「自分らしい家」を求める方にとっては、十分に検討する価値のある選択肢です。標準仕様の充実度を考えれば、見かけの坪単価以上の満足度が得られる可能性が高いといえます。

山下建設と有名ハウスメーカー坪単価比較表

それでは、山下建設の価格帯は他のハウスメーカーと比較するとどの辺りに位置するのでしょうか。表にまとめましたので、参考にしてください。

住宅メーカー・工務店名	坪単価（目安）	特徴
山下建設	約70万～110万円	無垢材・ホタテ漆喰など自然素材が標準仕様。完全自由設計
積水ハウス	約60万～130万円	業界最大手。鉄骨・木造ともに展開
住友林業	約70万～100万円	木造住宅に強み。ビッグフレーム構法が特徴
一条工務店	約50万～70万円	高気密・高断熱性能が標準。性能重視
三井ホーム	約60万～100万円	デザイン性に定評。洋風・高級路線
トヨタホーム	約70万～110万円	鉄骨造に強み。工場生産による安定品質
ecomo（エコモ）	約81万～128万円	自然素材・デザイン性重視
新進建設	約66万～110万円	幅広い価格帯に対応
ネスト	約76万～90万円	ミドルクラス中心の価格帯

※坪単価は、選択するプラン、仕様、延床面積、時期などにより大きく変動するため、上記はあくまで目安です。

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山下建設のメリット・デメリット

湘南エリアで80年以上の歴史を持つ山下建設は、自然素材と完全自由設計を強みとする老舗工務店です。しかし、どんな住宅メーカーにも長所と短所があります。

ここでは、実際の施主の声や具体的なデータをもとに、山下建設で家を建てる際のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

山下建設の注文住宅には、他社にはない魅力的な特徴が数多くあります。特に標準仕様の充実度と設計の自由度は、多くの施主から高い評価を得ています。

1．他社ではオプションとなる自然素材が標準仕様

山下建設の最大の強みは、他社では高額なオプションとなる素材や設備が標準仕様に含まれている点です。具体的には、消臭・調湿効果に優れた「ホタテ漆喰」の内壁、足触りの良い「無垢材」の床（パイン材など）、100%天然素材の「木塗蝋」ワックスなどが標準装備されています。

構造面でも妥協がありません。主要構造部には厳選された「富士ひのき」を使用し、断熱材には高密度な「発泡ウレタン」を採用。窓は標準のサッシ仕様をベースにしつつ、樹脂トリプルサッシなど高断熱サッシも選べるため、UA値0.46（断熱等性能等級6・HEAT20 G2グレード相当）を目標にした提案も行っています。これらの標準仕様により、見かけの坪単価以上の価値が得られるのです。

2．「おもいっきりMY STYLE」を叶える完全自由設計

山下建設には特定の規格型商品がなく、完全自由設計が基本です。初回から営業担当ではなく設計士と直接打ち合わせができるため、細かな要望が正確に図面に反映されます。「サーフボードを飾りたい」「薪ストーブを設置したい」といった趣味のこだわりから、「家事動線を最優先にしたい」といった実用的な要望まで、施主のライフスタイルに合わせた提案が可能です。

また、スペースに合わせたテレビボードやダイニングテーブルなどの造作家具を得意としており、空間の統一感を高める提案が豊富です。既製品では実現できない、その家だけのオリジナル空間を作り上げることができます。

3．光熱費を大幅に削減する蓄熱式床下暖房システム

多くの施主がメリットとして挙げるのが、深夜電力を利用するヒートポンプ蓄熱式床下暖房です。ある施主の報告では、以前の借家で月25,000円（電気・ガス合計）かかっていた光熱費が、オール電化とこのシステムの併用により月々約5,000円～6,500円程度まで抑えられた事例があります。

エアコンのような乾燥した暖かさとは異なり、家全体が一定の温度に保たれる「温度のバリアフリー」も高く評価されています。初期費用は約150万円の追加となりますが、ランニングコストの削減効果と快適性から、採用率の高い人気設備となっています。

4．納得がいくまで付き合ってくれる姿勢

山下建設は年間の棟数を制限しており、建築士や大工の仕事量を管理することで、施主が納得できる仕事を提供することを重視しています。契約を急がせることなく、施主のペースに合わせて何度でも打ち合わせを重ねる姿勢は、多くの施主から信頼を得ています。

実際の施主からは「他社は契約を急がせたが、山下建設はこちらのペースに合わせてくれた」「納得がいくまで嫌な顔一つせず一緒に考えてくれた」という声が多く聞かれます。家づくりという人生の大きな決断に、じっくりと向き合える環境が整っているのです。

デメリット

山下建設には多くの魅力がある一方で、注意すべき点も存在します。完全自由設計ゆえのコスト面の課題や、自然素材を使うことで生じるメンテナンスの必要性など、事前に理解しておくべきポイントを解説します。

1．坪単価の変動と最終コストの不透明さ

山下建設の坪単価は、約70万～110万円がボリュームゾーンですが、仕様やこだわりによって大きく変動します。本体工事のみの目安を坪単価45万～55万円とするデータもありますが、付帯工事（水道引き込み、建築確認申請など）や造作家具、蓄熱床暖房などの高性能設備を追加していくと、最終的には坪単価70万～110万円以上になるのが一般的です。

具体例として、一般的なシリーズ「HOWZ 2000」で延床面積33坪の場合、外構費込みで約2,800万円となった事例があります。完全自由設計であるため、こだわりを詰め込むほど価格が上昇しやすく、当初の予算から大きく超えてしまう可能性があります。予算管理をしっかり行い、優先順位を明確にすることが重要です。

2．自然素材ゆえのメンテナンス負荷

本物の自然素材を使っているからこその課題も存在します。ホタテ漆喰は湿度の影響で「浮き」や「クラック（隙間）」が生じることがあり、定期的な補修が必要になる場合があります。また、無垢材の床や木製サッシを採用した場合、数年に一度の塗装やワックスがけなどのセルフメンテナンスが求められます。

これらのメンテナンスは、家を大切に育てていく楽しみでもありますが、手間をかけたくない方や、メンテナンスフリーを重視する方にとってはデメリットとなる可能性があります。自然素材の経年変化を「味わい」と捉えられるかどうかが、山下建設の家づくりを楽しめるかどうかの分かれ目といえるでしょう。

3．受動的なアフターフォロー体制

地域密着型の工務店ゆえの課題として、引き渡し後の連絡が「受動的」であるという指摘が見られます。「こちらから連絡すれば迅速に対応してくれるが、会社側からの定期的な訪問や連絡は少ない」と感じる施主もいるようです。

そのため、大手ハウスメーカーのような手厚い能動的サポート（定期点検の案内、季節ごとのメンテナンス提案など）を期待すると、物足りなさを感じる可能性があります。自分から積極的に連絡できる方には問題ありませんが、受け身の姿勢でサポートを待ちたい方には向いていないかもしれません。

4．丁寧な施工に伴う工期の長さ

完全自由設計かつ丁寧な施工を行うため、基礎工事だけで3ヶ月を要するなど、工期が長くなる傾向があります。打ち合わせ期間も含めると、契約から引き渡しまで1年以上かかるケースも珍しくありません。

入居を急ぐ方や、賃貸契約の関係で引き渡し時期が決まっている方にとっては、この工期の長さがデメリットとなり得ます。ただし、逆に言えば、それだけ丁寧に施工している証でもあります。時間に余裕を持って家づくりを進められる方に向いているといえるでしょう。

山下建設の商品ラインナップ

湘南エリアで創業82年の歴史を持つ山下建設は、決まった規格を持たない「完全自由設計」を特徴としており、施主一人ひとりの個性を形にする「おもいっきりMY STYLEの家」をスローガンに掲げています。

ここでは、山下建設が提供する商品の特徴や性能について詳しく解説します。

完全自由設計を支える4つの設計コンセプト

山下建設には大手ハウスメーカーのような固定のカタログ商品はありませんが、家づくりの指針となる4つの設計コンセプトが存在します。

CONCEPT 01：SIMPLE NATURALは、空・光・風・緑をプランに反映した開放的な住まいを目指すコンセプトです。湘南の豊かな自然環境を室内に取り込み、シンプルでナチュラルな空間で穏やかに過ごせる住まいを提案しています。

CONCEPT 02：素肌で感じる自然素材では、肌触りの良い無垢材と調湿効果のあるホタテ漆喰を標準仕様としています。化学物質を極力使わない素材選びにより、家全体が深呼吸するような心地よい空気環境を実現します。

CONCEPT 03：「内」と「外」の融合は、湘南の環境を取り込む大開口やテラス、アウトドアリビングの提案を行うコンセプトです。室内と屋外の境界を曖昧にすることで、開放的で贅沢な空間を演出します。

CONCEPT 04:無垢と漆喰は、自然素材の組み合わせによる健康的な空気環境を重視したコンセプトです。無垢材の床とホタテ漆喰の壁が生み出す快適な室内環境は、アレルギーや化学物質過敏症への配慮にもつながっています。

大手に匹敵する高い住宅性能

山下建設の商品は、地場工務店でありながら大手ハウスメーカーに匹敵する、あるいは凌駕する高い性能数値を標準化しています。

断熱性能については、UA値0.46を実現しています。高密度な発泡ウレタン断熱材に加え、サッシは標準仕様をベースにしながら、樹脂トリプルサッシなど高断熱サッシも選べるため、HEAT20 G2グレード（断熱等性能等級6相当）といった高い基準を狙った提案も可能です。茅ヶ崎東海岸北モデルハウスIIでは、C値0.46㎠/㎡という高気密性能も実現しており、エアコン1台で家中が快適な「温度のバリアフリー」を体感できます。

耐震性能では、耐震等級3を標準仕様としており、間取り・構造によっては耐震等級2となる場合もあるとされています。伝統的な木造軸組工法に構造用パネルを併用することで、建物を柱だけでなく壁面でも支える合理的な耐震工法を採用。さらに、震度7の揺れを10回繰り返しても損傷がほぼない制震ダンパー「Kダンパー」を併用したハイブリッド工法により、地震に強い住まいを実現しています。

構造材には、厳しい基準をクリアした国産の「富士ひのき」が標準で使用されます。土台と柱に富士ひのきを採用することで、耐久性と調湿性に優れた骨太の構造を実現しています。

特徴的な設備と付加価値

山下建設の商品価値を高めているのが、他社では高額オプションになりがちな独自の設備です。

ヒートポンプ蓄熱式床下暖房システムは、深夜電力を利用して基礎部分の土間コンクリートを暖めるシステムです。ある施主の事例では、4人家族で月々の暖房費（光熱費）が約5,000円～6,500円程度に抑えられたという報告があります。エアコンのような乾燥した暖かさとは異なり、家全体が一定の温度に保たれる快適性が高く評価されています。

フルオーダーの造作家具も山下建設の大きな魅力です。設計士が間取りに合わせて、テレビボードやダイニングテーブル、洗面化粧台などの造作家具を提案・制作します。既製品では実現できない空間全体の統一感と、生活動線に配慮した住まいが完成します。

ホタテ漆喰と無垢材は標準仕様となっており、内装壁のホタテ漆喰と、パイン材やオーク材などの無垢床材が、化学物質の臭いがない「健康的な空気」を提供します。ホタテ漆喰には消臭効果やホルムアルデヒドの吸収効果もあり、快適な室内環境づくりに貢献しています。

山下建設の商品は、単なる「箱」としての家ではなく、湘南の風土に適した高性能な構造（富士ひのき・耐震等級3・HEAT20 G2グレード）と、住む人の五感に訴える素材（無垢・漆喰・造作家具）を高い次元で融合させた、オーダーメイドの住空間といえるでしょう。

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山下建設のQ&A

ここからは山下建設に関するQ&Aを紹介していきます。

Q. 山下建設の対応エリアはどこですか?

山下建設は神奈川県全域と東京都の一部が対応エリアとなっています。特に湘南エリア（藤沢市、茅ヶ崎市、鎌倉市など）や横浜市を中心に施工実績が豊富です。詳しい対応エリアについては、公式サイトから問い合わせることをおすすめします。

Q. 山下建設のモデルハウスはどこで見学できますか?

現在、茅ヶ崎東海岸北モデルハウスII、七里ガ浜東モデルハウスⅡ、鵜野森モデルハウスA棟、磯子モデルハウス、高田モデルハウスなど、湘南・横浜エリアを中心に複数のモデルハウスがあります。各モデルハウスでは、蓄熱床暖房や全館空調、個別エアコンの比較体験もできます。見学は予約制となっているため、事前に公式サイトから予約することをおすすめします。

Q. 蓄熱式床下暖房システムは必要ですか?

蓄熱式床下暖房システムは約150万円の追加費用がかかりますが、採用した施主の満足度は非常に高いです。ある施主の事例では、月々の光熱費が約5,000円～6,500円程度に抑えられたという報告があります。エアコンのような乾燥した暖かさとは異なり、家全体が一定の温度に保たれる快適性が魅力です。ただし、予算との兼ね合いもあるため、モデルハウスで実際に体感してから検討することをおすすめします。

まとめ

今回はFP兼宅建士の立場から山下建設の評価を行いました。

湘南エリアで82年の歴史を持つ山下建設は、無垢材やホタテ漆喰といった自然素材を標準仕様とし、完全自由設計による「おもいっきりMY STYLEの家」を実現する工務店です。坪単価は約70万～110万円と決して安くはありませんが、HEAT20 G2グレードの断熱性能や耐震等級3といった高い住宅性能、そして他社ではオプションとなる素材が標準仕様に含まれることを考えれば、コストパフォーマンスは優れているといえます。

自然素材ゆえのメンテナンスや工期の長さといった注意点はありますが、健康的で自分らしい住まいを求める方にとって、山下建設は信頼できる選択肢となるでしょう。ぜひモデルハウスを訪れて、その魅力を実際に体感してみてください。