注文住宅を検討されている方にとって、地域密着型の工務店選びは非常に重要です。
「鹿児島の気候や土地に合った家づくりをしたい」
そんな思いでハウスメーカーを探している方にとって、ヤマサハウスは必ず候補に上がる存在です。地元密着の実績に加え、高い耐震性・省エネ性を追求した家づくりは「長く安心して暮らせる住まい」を求める方にぴったり。しかし、実際の坪単価や住宅性能はどうなのでしょうか。
この記事では、FP宅建士の視点から、ヤマサハウスの特徴や強み、そして注意すべきポイントまで詳しく解説していきます。
地元での評判、施工品質、価格帯、そして他社との違いなど、家づくりを成功させるために知っておきたい情報を包括的にお伝えします。これから家を建てる方が後悔しない選択をするための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
\家づくりで後悔しないための最初のステップ/
また、本題に入る前に家づくりにおいて1番重要なことをお伝えします。
1度建てたら30年、40年と生活するマイホーム。
誰もが夢見る理想の住まいを実現するためにも、絶対に失敗は避けたいですよね。
しかし、多くの人が家づくりで後悔する原因の一つに、情報収集不足が挙げられます。
住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、まずはしっかりと情報収集を行うことが重要です。
「とりあえず行ってみよう!」と軽い気持ちで住宅展示場に行ってしまうと、素敵なモデルハウスに心を奪われ、営業マンの巧みな話術に流されてしまうことも…。
しかし、その場での勢いで契約を決めてしまうと、本当に自分の理想に合った家づくりを実現できるのでしょうか?

もしかしたら、もっと予算を抑えられたり、条件に合った、さらに高品質な住宅メーカーがあったかもしれません。
焦って契約を急いでしまうことで、数百万円、場合によっては1,000万円以上の損失につながる可能性もあるのです。
マイホームは人生で最も高価な買い物の一つ。だからこそ、時間をかけて情報収集を行い、後悔のない住宅メーカー選びをしなければなりません。
「情報収集しすぎ」と感じるくらいが、ちょうど良いのです。
しかし、いざ情報収集を始めようと思っても、膨大な数の住宅メーカーの中から、自分に合った会社を見つけるのは至難の業。そこでおすすめなのが、複数の住宅メーカーに一括で資料請求ができる「一括カタログサイト」です。
数ある一括カタログサイトの中でも、特におすすめなのが、大手企業が運営する以下の3つのサイトです。
|
①SUUMO 不動産情報サイトの大手であるSUUMOが運営するサイト。全国各地の工務店の情報が充実しており、高品質ながらも低価格な家づくりを得意とする工務店を見つけることができます。 ②HOME4U家づくりのとびら NTTデータグループが運営する、信頼性の高いサイトです。全国から厳選された優良ハウスメーカーのカタログを請求できます。家づくりプランを無料で作成してくれるサービスも魅力です。 ③LIFULL HOME’S 東証プライム上場企業であるLIFULLが運営。厳しい審査を通過した優良な住宅メーカーのみが掲載されているため、安心して利用できます。ローコスト住宅に強みを持つメーカーが多く、予算を抑えたい方におすすめです。 |
これらのサイトは、大手企業による運営であるため、掲載されている住宅メーカーの審査基準が厳しく、悪質な業者に当たるリスクを最小限に抑えられます。また、資料請求をした後も、しつこい営業電話がかかってくる心配もありません。
3つのサイトの中から、どれか一つを選ぶとすれば、
- 工務店を中心に探したい方は…SUUMO
- ハウスメーカーにこだわりたい方は…家づくりのとびら
- ローコスト住宅をメインで考えている方は…LIFULL HOME’S
がおすすめです。
さらに、より慎重に、絶対に失敗したくないという方は、工務店、ハウスメーカーと決めつけずに、複数のサイトから資料を取り寄せてみることをおすすめします。
「ハウスメーカーで考えていたけれど、工務店のほうが理想の家づくりに近かった」「工務店で考えていたけれど、ハウスメーカーでも予算内で建てられることがわかった」というケースは少なくありません。
多くの会社から資料を取り寄せることで、それぞれのメーカーの強みや特徴を比較検討することができます。また、複数の会社に見積もりを依頼することで、価格競争が生まれ、全く同じ品質の家でも400万円、500万円と価格差が出ることもあります。

後悔のない家づくりのためには、面倒くさがらずに、まずは情報収集から始めましょう。一社でも多くの会社からカタログを取り寄せて、じっくりと比較検討してみてください。
- SUUMO…工務店のカタログ中心
- 家づくりのとびら…ハウスメーカーのカタログ中心
- LIFULL HOME’S…ローコスト住宅のカタログ中心

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それでは解説をしていきます。
やばい?後悔する?ヤマサハウスの口コミ・評判を徹底調査
ネット上で見受けられる「ヤマサハウス やばい」や「ヤマサハウス 後悔」という評判は真実なのでしょうか。
家を建てる完全ガイドでは今回131人の評判を徹底的に調査してみました。

子供たちの健康を考えて自然素材の家を探していました。ヤマサハウスさんの家は、一歩足を踏み入れた瞬間から木のぬくもりと心地よい香りに包まれて本当にリラックスできます。特に無垢材の床は肌触りが優しく、子どもたちが素足で気持ちよさそうに走り回っているのを見ると、建てて良かったと心から思います。調湿効果のあるシラス壁のおかげか室内の空気も清々しく、以前より子供たちの肌の調子も良くなったと感じています。家族みんなの心と身体が健康に暮らせる住まいをありがとうございます。


いくつかの大手ハウスメーカーと比較検討しましたが、ヤマサハウスは価格とのバランスが非常に優れていると感じました。特に初期保証がる30年も付いているのにはポイント高かったです。これは、それだけ強靭で丈夫な家を作っているという自信の表れだと感じています。


まるで家全体が魔法瓶のようで、真夏でもリビングのエアコン1台で家中が涼しくなり、以前の家と比べて光熱費が大幅に削減できています。夏は仕事から帰った時に外より断然涼しいので、ドアを開けるたびに「我が家が一番快適!」と感じ、心から癒されます。少ないエネルギーで一年中快適に過ごせる省エネ住宅は、環境にも家計にも優しく、本当に嬉しいです。
参照:Googleマップ
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FP宅建士が教える失敗しない!ヤマサハウスで家を建てる方法
ヤマサハウスで家づくりを検討している方へ、宅建士の視点から“失敗しない進め方”を解説します。
ヤマサハウスは、鹿児島を中心に南九州の気候・風土に合わせた高断熱・高耐久の木造住宅を手がける、地元密着型のハウスメーカーです。
そのため「温熱環境へのこだわり」「地場企業としての信頼感」に強みがある一方、価格帯はローコスト系よりやや高めで、プラン内容によっては総額が上がりやすい点も。まずは全体像と評価を押さえておきましょう。
宅建士の筆者によるヤマサハウスの全体評価はこちら!
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 総合評価 | Aランク
|
| 耐震性 | |
| 断熱性・気密性 | |
| 間取りの自由度 | |
| コストパフォーマンス | |
| アフターサービス | |
| 会社の信頼度 |
南九州の気候に適した高断熱仕様と、木の質感を活かした設計に定評のある、ヤマサハウス。
地元企業としての実績とノウハウを背景に、耐震性と省エネ性能、そして暮らしやすい間取り提案を兼ね備えた注文住宅ブランドです。
そのため、「温熱環境の快適さ」「地場ビルダーならではの提案力」に強みがあり、南九州エリアで“性能と住み心地”を両立させたいご家庭にとって、有力候補と言えるでしょう。
そんなヤマサハウスでの家づくりを成功させるためには、まずその特徴をしっかりと理解することが重要です。ヤマサハウスの特徴を5つにまとめました。
地域気候に最適化した「高断熱・省エネ設計」
鹿児島を中心とした温暖多湿・日射量の多いエリアに合わせ、断熱・遮熱・通風計画を重視した家づくりを実施。冷暖房効率を高めることで、年間の光熱費を抑えつつ快適な室内環境を目指します。
地元木材や自然素材を活かした心地よい空間
無垢材や自然素材を積極的に採用し、「木の家」らしい温もりある空間づくりが得意分野。見た目のデザイン性だけでなく、調湿性や足触りの良さなど、住み心地の良さにも配慮した仕様が魅力です。
自由設計ベースのプラン提案力
規格型のプランだけでなく、家族構成やライフスタイルに合わせた自由設計にも柔軟に対応。家事動線や収納計画、将来の間取り変更まで見据えた提案が受けやすく、「暮らしやすさ重視」の方と相性が良いメーカーです。
地元密着ならではのサポート体制
鹿児島エリアでの実績とネットワークを活かし、土地探しから資金計画、建築後のメンテナンスまで一貫サポート。距離の近いサポートを重視したい方にとって、相談しやすい体制が整っています。
長期視点でのメンテナンス・保証
構造躯体・雨漏りに対する基本保証に加え、定期点検や長期的なメンテナンス提案を通じて、将来の修繕費も見据えた家づくりが可能。契約前に保証年数や点検内容を確認しておくことで、より安心度の高い住まい計画が立てられます。
予算内で「性能も住み心地も」重視したい方にとって、ヤマサハウスは検討する価値の高い一社です。
契約前は断熱・気密の目標値やオプション総額、保証内容(何年・どこまで対象か)や現場管理・引き渡し検査の進め方を書面で確認し、期待値を丁寧にすり合わせておくと、満足度の高い家づくりにつながります。
ヤマサハウスの坪単価は約50万~85万円!
鹿児島で創業75年以上の歴史を持ち、地域密着型の家づくりで高い信頼を誇るヤマサハウスは、その品質と性能へのこだわりから、坪単価は比較的高めの水準に設定されています。ヤマサハウスの注文住宅の坪単価は、選択する商品ラインや仕様によって大きく変動しますが、概ね50万円から85万円の幅広い価格帯となっています。
この価格帯は、ローコスト住宅メーカーと比較すると高めですが、標準仕様に盛り込まれた高い住宅性能を考えると妥当な価格設定といえます。ヤマサハウスでは、施主の予算や要望に応じて、主に以下の価格帯に分けられた商品ラインナップを提供しています。
ハイスペック・ハイエンドモデル(坪単価70万円~85万円)
ヤマサハウスの技術と素材へのこだわりを最大限に体現した最上位のラインです。
YUTORI CLASS(ユトリクラス)は、ヤマサハウスのフラッグシップモデルとして、坪単価の目安は80万円から85万円前後と最も高い価格帯に位置づけられます。2023年度グッドデザイン賞を受賞しており、鹿児島県産の上質な木材をふんだんに使用した最高峰のフルオーダー住宅です。断熱性能UA値0.48、気密性能C値1.0以下という高い性能を誇り、鹿児島の気候風土に最適化された快適な住まいを実現します。
GRANFECT(グランフェクト)は、坪単価の目安が70万円~80万円程度で、大開口・大空間の設計を可能にしたハイスペックな完全自由設計住宅です。2021年にはグッドデザイン賞を受賞しており、スケルトンインフィル工法を採用することで、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟にリフォームできる点も大きな魅力となっています。
標準フルオーダーモデル(坪単価55万円~70万円)
木のぬくもりを重視し、設計の自由度も高い標準的な注文住宅のラインです。
MOOK HOUSE(ムックハウス)は、坪単価の目安が55万円から70万円前後であり、本体価格の目安は1,650万円~1,950万円程度です。自然素材を最大限に活かし、木のぬくもりや香りに包まれる上質な室内空間を実現するフルオーダーまたはセミオーダー対応の住宅です。無垢材やシラス壁など、鹿児島県産の自然素材をふんだんに使用しており、健康的で快適な住環境を提供します。実際の施主からは「フルオーダーで建築した場合、本体の坪単価が大体60万円ちょっとに収まった」という声も聞かれます。
セミオーダー/コストパフォーマンス重視モデル(坪単価50万円~65万円)
ヤマサハウスの基本性能を維持しながら、規格化によって価格を抑えたラインです。
SELECTINO(セレクティーノ)は、坪単価の目安が50万円から65万円前後と、最もリーズナブルな価格帯です。本体価格の目安は1,400万円~となっており、「サイズ」「間取り」「内観」「外観」の4つのカテゴリーを組み合わせて選ぶセミオーダー方式を採用しています。規格化することでコストを抑えながらも、ヤマサハウスの標準仕様はしっかりと備えているため、高いコストパフォーマンスを実現しています。
また、認定付規格住宅であるKULASIC HOME(クラシックホーム)では、例えば27坪平屋のBASICモデルで本体価格が1,799万円(税込)と明確に設定されており、これは坪単価に換算すると約67万円となります。建売と注文住宅の良いところを組み合わせた商品で、様々なプランから選べる間取りと分かりやすい金額設定が魅力です。
坪単価に含まれるヤマサハウスの価値
ヤマサハウスの坪単価が比較的高めとされる背景には、標準仕様として高い住宅性能が組み込まれていることがあります。
耐震性については、国の最高基準である耐震等級3を上回る「耐震等級3の1.25倍」の強度を標準採用しています。鹿児島は地震のリスクも考慮すべき地域であり、この高い耐震性能は大きな安心材料となります。
断熱性については、断熱等性能等級4の1.75倍の断熱性能を掲げた断熱仕様を採用しており、「高気密・高断熱+遮熱システム」により、高温多湿な鹿児島で快適な室内環境を実現します。
長期保証については、初期保証が業界標準の10年を大きく超える30年であり、有料メンテナンスを行うことで最長60年以上まで保証を延長できる「絆つなぐ60+」という手厚いサポート体制が整っています。この長期保証は、大手ハウスメーカーに匹敵する水準といえます。
自然素材については、無垢材やシラス壁、鹿児島県産の木材など、健康に配慮した自然素材の積極的な活用も価格に反映されています。地産地消にこだわり、鹿児島の気候風土を知り尽くした木材商から出発したヤマサハウスならではの強みです。
このように、ヤマサハウスの坪単価には、鹿児島の厳しい気候風土に対応した高い住宅性能と、長期にわたる安心のサポート体制が含まれています。単純な価格比較だけでなく、こうした総合的な価値を考慮することが重要です。
ヤマサハウスと有名ハウスメーカー坪単価比較表
それでは、ヤマサハウスの価格帯は他のハウスメーカーと比較するとどの辺りに位置するのでしょうか。表にまとめましたので、参考にしてください。
| ハウスメーカー | 商品ラインナップ | 坪単価目安(万円/坪) | 価格帯・主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ヤマサハウス | YUTORI CLASS | 80〜85 | フラッグシップ/最高峰フルオーダー。県産木材使用。2023年度グッドデザイン賞受賞。 |
| GRANFECT | 70〜80 | ハイスペックフルオーダー。大空間・大開口設計可能。2021年度グッドデザイン賞受賞。 | |
| MOOK HOUSE | 55〜70 | 自然素材(無垢材、シラス壁)重視の標準フルオーダー。 | |
| SELECTINO | 50〜65 | 規格化されたセミオーダー。コストパフォーマンス重視。 | |
| KULASIC HOME | 約67 | 認定付規格住宅。建売と注文住宅の良いとこどり。 | |
| 丸和建設 | – | 55〜75 | 高断熱・高気密(HEAT20 G2基準)対応。 |
| 国分ハウジング | – | 50〜65 | 比較的安価で手頃な価格帯。価格と設計のバランスが良い。 |
| ベガハウス | – | 70〜90 | 建築家によるデザイン重視。高価格帯。 |
| 七呂建設 | – | 50〜60 | 鹿児島県内着工数No.1。ZEH標準仕様。高いコストパフォーマンス。 |
| アイ工務店 | – | 80〜90 | 完全自由設計。大手の約7割の価格で高性能住宅を実現。 |
※上記の坪単価は目安であり、土地の条件、オプション、時期、選択する設備によって変動します。
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ヤマサハウスのメリット・デメリット
鹿児島で注文住宅を建てる際、ヤマサハウスを検討している方にとって、メリットとデメリットを正確に把握することは非常に重要です。1948年創業で累計10,000棟以上の実績を誇るヤマサハウスは、鹿児島の気候風土に特化した家づくりと充実した保証制度が特徴ですが、同時に価格面や対応面での課題も指摘されています。
ここでは、FP宅建士の視点からメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
メリット
ヤマサハウスの最大の強みは、高性能な構造と地域に特化した対策、そして業界屈指の長期保証制度にあります。鹿児島という特殊な環境下で快適に暮らすための工夫が随所に施されており、長期的な安心感を重視する方には非常に適した選択肢といえるでしょう。
1.圧倒的な高耐久・高耐震性能と地域対策
ヤマサハウスは、鹿児島特有の気候風土に適応した家づくりを徹底しています。
耐震性については、全ての住宅で国の最高基準である耐震等級3を上回る「耐震等級3の1.25倍」の強度を標準採用しています。これは単に地震に強いというだけでなく、地震保険料が2分の1になるという経済的なメリットも得られます。鹿児島は地盤が緩い堆積層が多い地域であり、大きな地震が発生した際の建物倒壊リスクが高いとされているため、この高い耐震性能は大きな安心材料となります。
断熱性・遮熱性においては、高温多湿な鹿児島で快適性を確保するため、「高気密・高断熱+遮熱システム」を採用しています。国の定める断熱等性能等級4の1.75倍の断熱性能を掲げており、冷暖房効率の向上や光熱費の削減に貢献します。フラッグシップモデルのYUTORI CLASSでは、UA値0.48、C値1.0以下という高い性能を実現しており、ZEH基準よりも厳しいHEAT20 G1水準をクリアしています。
火山灰・シロアリ対策も見逃せません。桜島の降灰対策として、瓦桟に火山灰が溜まらないように工夫された独自の「縦木ずり」工法を採用しています。また、シロアリ対策には30年保証を標準装備するなど、鹿児島特有の課題に対応した家づくりを行っています。
2.業界トップクラスの長期保証制度
建てた後の安心感を重視しており、保証制度の充実度は大手ハウスメーカーに匹敵するか、それ以上と評価されています。
建物初期保証30年は、業界標準の10年を大きく上回る充実した内容です。構造上重要な箇所と雨水の侵入を防ぐ箇所が対象となっており、この30年間は無償で補修を受けることができます。さらに、30年目に有料メンテナンス工事を行うことで、保証期間を最長60年以上まで延長できる「絆つなぐ60+」という体制が整っています。
また、引き渡し後も24時間365日受付可能なオーナー専用のサポート窓口を用意しており、迅速なトラブル対応が期待できます。県下4つのエリアネットワークにアフターフォロー担当者を配置し、定期点検やメンテナンスセミナーなども実施しています。
3.自然素材へのこだわりと健康配慮
木材商として創業した歴史があり、「木の特性を最大限に生かした住まい」をコンセプトにしています。
自然素材の活用では、無垢材や、調湿・消臭効果のある鹿児島産のシラス壁などの自然素材を積極的に採用しています。MOOK HOUSEでは特に自然素材にこだわり、木のぬくもりや香りに包まれる上質な室内空間を実現しています。
地産地消と品質管理も徹底しており、南九州産の木材を構造躯体の重要箇所に使用し、自社プレカット工場で製材・加工を一貫体制で行うことで、品質管理とコスト効率を両立しています。また、シックハウスの原因となる有害物質をカットするため、WHOの基準や厚生労働省室内濃度指針値をクリアした素材を採用しており、家族の健康を守る「赤ちゃん基準」の家づくりを追求しています。
4.多様な商品ラインナップ
幅広い予算とニーズに対応するため、価格帯の異なる商品ラインナップを用意しています。
フラッグシップ・ハイエンドモデルとしては、YUTORI CLASS(坪単価80~85万円前後、2023年度グッドデザイン賞受賞)やGRANFECT(坪単価70~80万円、大開口・大空間設計、2021年度グッドデザイン賞受賞)など、高級志向のフルオーダー住宅があります。
標準・コストパフォーマンスモデルでは、自然素材を重視したフルオーダーモデルMOOK HOUSE(坪単価55~70万円前後、本体価格1,650万円~1,950万円前後)や、規格化により価格を抑えたセミオーダーモデルSELECTINO(坪単価50~65万円前後、本体価格1,400万円~)があります。また、認定付規格住宅KULASIC HOMEでは、27坪平屋のBASICモデルが1,799万円(税込)と明確な価格設定がされており、予算計画が立てやすくなっています。
デメリット
ヤマサハウスの品質の高さと引き換えに、主に価格、対応、デザインに関するいくつかの課題が指摘されています。これらのデメリットを事前に理解しておくことで、後悔のない家づくりが可能になります。
1.価格帯の高さと予算オーバーのリスク
ヤマサハウスは高性能・高品質な家づくりを行うため、他社と比較して価格帯が高くなる傾向があります。
高めの坪単価は避けられない課題です。坪単価の目安は50万円から85万円と幅広く、特にフルオーダーモデルは坪単価70万円以上となります。鹿児島の平均坪単価77万円と比較するとミドルクラスですが、坪単価30万円から40万円程度のローコストハウスメーカーと比べると、価格が倍近くになることもあります。予算重視の方にとっては、希望するオプションや設備を諦めるケースも出てきます。
オプションによる価格上昇も注意が必要です。規格プランのSELECTINOなどでは、ZEHや長期優良住宅スペックが別途オプション費用となる場合があり、当初予算を超過するリスクがあります。標準仕様でどこまで含まれているのか、オプションでいくらかかるのかを契約前に詳細に確認することが重要です。
2.担当者やアフターサービス対応のばらつき
担当者の対応について評価する声が多い中、担当者やアフターサービスに関するネガティブな意見も一部存在します。
営業対応の相違については、親身な対応が好評な一方で、「高圧的な態度で不快だった」「要望がうまく伝わらない」「返信に時間がかかる」といった、担当者個人の資質や相性による対応の差が指摘されています。地域に根ざした工務店であるため、担当者との信頼関係が家づくりの成否を左右する点は注意が必要です。
アフター対応の遅延・不備も気になる点です。「点検には来るが、5回来ても修繕してくれない」といった、点検後の修理対応が遅い、または対応が曖昧であるという口コミが見られました。30年・60年という長期保証制度は素晴らしいものですが、実際のアフターサービスの質が担当者によって異なる可能性があります。
2.デザインの自由度と設備のシンプルさ
自然素材を活かしたデザインに定評があるものの、デザインの好みや設備の仕様について期待値とギャップを感じる方もいます。
デザインの制約と個性については、セミオーダーのSELECTINOなどでは、間取りやデザインの選択肢に一定の制限があるため、「どの家も似たような感じ」「デザインが地味すぎる」と感じる声もあります。個性的なデザインや斬新な間取りを求める方には、フルオーダーのYUTORI CLASSやGRANFECTを選択する必要がありますが、その分コストは上昇します。
設備の高級感不足も指摘されています。価格帯が大手ハウスメーカー並みであるのに対し、標準仕様の設備や内装デザインに「高級感が乏しい」と感じる意見もあります。自然素材重視のナチュラルテイストが基本となるため、モダンで洗練されたデザインを求める方には物足りなく感じられる可能性があります。
3.工期の長期化の可能性
大手ハウスメーカーと比較すると、一棟一棟丁寧に施工するため、工期が長めになる傾向があります。急いで入居を希望する方や、子どもの入学時期に合わせて引っ越したい方には、この工期の長さがデメリットとなる可能性があります。工期については事前に担当者と詳細なスケジュールを確認し、余裕を持った計画を立てることが重要です。
ヤマサハウスの住宅は、初期投資が高くても、耐震等級3の1.25倍の構造と初期30年保証という長期的な安心と品質を重視する方、そして鹿児島の地域特性に特化した家づくりを求める方には非常に適した選択肢といえます。しかし、契約前には希望する商品ライン(SELECTINOかYUTORI CLASSか)の標準仕様とオプション価格、そして担当者の対応力を慎重に見極めることが重要です。
ヤマサハウスの商品ラインナップ
ヤマサハウスは1948年に創業し、75年以上の歴史を持つ鹿児島県に根ざした地域密着型のハウスメーカーです。「人と自然の調和」をコンセプトに、累計10,000棟以上の住宅を手掛けてきた実績を誇ります。
その商品ラインナップは「絆の家シリーズ」として展開されており、施主の予算や要望、ライフスタイルに合わせて、最高級のフルオーダーからコストを抑えたセミオーダー、さらには建売住宅まで幅広い選択肢を提供しています。
YUTORI CLASS(ユトリクラス)
70余年の伝統と技術の粋を集めたヤマサハウスを代表するフラッグシップモデルです。2023年度グッドデザイン賞を受賞したこの住宅は、豊かな自然とゆとりが織りなす上質な暮らしを追求しています。
鹿児島県産の上質な木材をふんだんに使用した完全フルオーダー住宅であり、冬の日差しの暖かさや夏の夕暮れに通り過ぎる風など、四季折々の自然の力を身近に感じる暮らしが実現できます。清々しい空気、適切な室温、家族が自然と集まるリビングなど、日々の暮らしが家族の健康を守る設計となっています。
断熱性能UA値0.48、気密性能C値1.0以下という高い性能を誇り、ZEH基準よりも厳しいHEAT20 G1水準をクリアしています。家族にもやさしい住まいは環境にもやさしい住まいとなるよう、ヤマサハウスの家づくりの集大成として設計されています。
GRANFECT(グランフェクト)
2021年にグッドデザイン賞を受賞したハイスペックフルオーダー住宅です。大開口・大空間の間取りプランニングを実現する商品として、開放感と重厚感にあふれる住空間を提供します。
最大スパン6.3mを実現する高強度構造フレームが特徴で、内部に柱が少ない開放的な空間デザインが可能です。スケルトンインフィル工法を採用しており、構造と内装を別につくることで、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟にリフォームできる点も大きな魅力となっています。
家族の成長や生活スタイルの変化に対応できる更新性の高い住まいとして、長期的な視点で住み継いでいける住宅を実現しています。
MOOK HOUSE(ムックハウス)
天然素材と庭との結びつきを大切にした自然とつながるナチュラルモデルです。木のぬくもりや香りに包まれる上質な室内空間を実現する自然素材の家として、鹿児島の気候風土に最適化された住まいを提供します。
無垢材やシラス壁など地域素材を積極的に活用し、フルオーダーまたはセミオーダーに対応します。シラス壁は調湿・消臭効果があり、高温多湿な鹿児島でも快適な室内環境を保つことができます。南九州産の木材を構造躯体の重要箇所に使用し、自社プレカット工場で製材・加工を一貫体制で行うことで、品質管理とコスト効率を両立しています。
鹿児島県の高温多湿、火山灰、台風などの厳しい気候条件に合う家づくりを提案する、ヤマサハウスのスタンダードモデルといえる商品です。家で過ごす毎日が大好きになる住まいとして、多くの方に選ばれています。
SELECTINO(セレクティーノ)
暮らしに合わせてサイズとデザインをセレクトするセミオーダーモデルです。サイズ、間取り、内観、外観の4つのカテゴリーで好みのタイプを組み合わせる方式を採用しており、自分たちらしい家づくりを手軽に実現できます。
例えば、サイズは平屋と2階建ての66パターンがあり、外観は5つのパターンから選択可能です。規格化により価格を抑えながらも、ヤマサハウスの標準性能である高気密・高断熱・耐震等級などはしっかりと維持しています。
こだわりのスペースをプラスしたり、家族のライフスタイル変化に対応可能なスケルトン構造で、容易な間取り変更や模様替えも可能となっています。コストパフォーマンスを重視する方にとって、理想的な選択肢といえるでしょう。
KULASIC HOME(クラシックホーム)
好きな暮らしをあなたらしくシック(la chic)に叶えるというコンセプトの認定付規格住宅です。ヤマサハウスの標準仕様はそのまま、間取りもデザインも選べる点が特徴となっています。
建売と注文住宅の良いとこどりで、多くの鹿児島の住まいを手掛けてきた設計チームが厳選した、ライフスタイルに寄添う豊富なプランが用意されています。例えば27坪平屋のBASICモデルでは、本体価格が1,799万円(税込)と明確に設定されており、様々なプランから選べる間取りと分かりやすい金額が魅力です。
見つけた、わたしにピッタリなお家というキャッチフレーズの通り、自分らしい家づくりを実現できる商品となっています。
CORRECT HOUSE(コレクトハウス)
ちょうどいいを集めたヤマサハウスの新しい建売住宅ブランドです。注文住宅のノウハウを活かした建売住宅で、学校や施設が近い好立地に建設されています。
ヤマサハウスの品質と性能を維持しながら、すぐに入居できる利便性を提供しています。家を建てて住まわれるということは、そこが家族の故郷になるということ。絆をコンセプトに、家族の絆が生まれる住まい、そして故郷としての絆が生まれる豊かな街づくりを行っています。
この土地に住まわれる方が安心して住み継いでいけるように、そして住む人によって愛着溢れた土地となるように、宅地・分譲住宅の開発にもガイドラインを設け、立地から街全体のネットワークまですべてを考慮した理想の街づくりを提供しています。
全商品に共通する高い住宅性能と長期保証
ヤマサハウスの住宅は、選択する商品ラインにかかわらず、以下の高性能な標準仕様を備えています。
プラスアルファの耐震性では、国の最高等級である耐震等級3を上回る「耐震等級3の1.25倍」の強度を標準採用しています。これにより地震保険料の2分の1割引も適用されます。
高気密・高断熱+遮熱システムについては、高温多湿な鹿児島に対応するため、断熱等性能等級4の1.75倍の断熱性能を掲げた仕様を採用しています。天井には発泡硬質ウレタンフォーム180mm、壁には高性能グラスウール90mmが使用されています。
長期保証制度では、初期保証期間が業界標準を大きく超える30年間であり、有料メンテナンス工事を行うことで保証期間を最長60年以上まで延長できる「絆つなぐ60+」という体制を整えています。シロアリ保証も初期30年が標準装備されています。
認定長期優良住宅については、全ての住宅が長期優良住宅に標準対応しています。
地域特化型対策として、桜島の降灰対策として、瓦桟に火山灰が溜まらないように工夫された独自の「縦木ずり」工法を採用しています。
このように、ヤマサハウスは「絆の家シリーズ」として、幅広い価格帯とニーズに対応した商品ラインナップを用意し、鹿児島に暮らす人々と家づくりを通じて絆を結び、全てのお客様に心地よい暮らしを提供しています。
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ヤマサハウスのQ&A
ここからはヤマサハウスに関するQ&Aを紹介していきます。
Q. 値引きはできますか?
A. 値引きの可否や金額については、個別の商談内容や契約時期、キャンペーンの有無などによって異なります。ヤマサハウスでは定期的にイベントやキャンペーンを開催しているため、来場予約特典やイベント期間中の優遇措置などを活用することで、お得に契約できる可能性があります。具体的な条件については、各支店で直接相談されることをおすすめします。
Q. 2000万円で家は建てられますか?
A. 2000万円の予算であれば、SELECTINOやKULASIC HOME、MOOK HOUSEといった商品ラインで建築可能です。例えばSELECTINOは本体価格1,400万円~、KULASIC HOMEは1,799万円(税込)からとなっており、予算に応じたプランニングが可能です。ただし、本体価格以外に外構工事や諸費用が必要となるため、詳細は見積もりで確認することをおすすめします。
Q. ZEH(ゼッチ)には対応していますか?
A. ヤマサハウスはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に対応しています。公式サイトでは「トリプルZEHのある暮らし」として特設ページがあり、環境・家計にやさしい住まいづくりを推進しています。ZEH仕様については、商品ラインによってオプション扱いとなる場合があるため、詳細は商談時に確認することをおすすめします。
Q. 建売住宅はありますか?どこで見られますか?
A. ヤマサハウスでは「CORRECT HOUSE(コレクトハウス)」という建売住宅ブランドを展開しています。鹿児島市、鹿屋市、霧島市、姶良市など鹿児島県内各地に分譲住宅があり、学校や施設が近い好立地に建設されています。また、分譲モデルハウスとして、石谷、吉野、西陵、天辰、天降川、姶良など各地にモデルハウスがあり、見学や宿泊体験が可能です。公式サイトの「分譲住宅一覧」から最新の物件情報を確認できます。
Q. モデルハウスの見学や宿泊体験はできますか?
A. ヤマサハウスでは各地にモデルハウスがあり、見学可能です。MBCハウジングフェア(与次郎)などの常設展示場のほか、各エリアに分譲モデルハウスがあります。宿泊体験については、一部のモデルハウスで実施している場合があるため、希望する方は各支店に問い合わせて確認することをおすすめします。営業時間は10:00~17:00または10:00~18:00が一般的で、定休日は水曜日または水・木曜日となっています。
Q. モデルハウスの販売はしていますか?
A. ヤマサハウスでは、展示期間終了後のモデルハウスを特別価格で販売することがあります。公式サイトのイベント情報などで「展示期間終了につき特別価格にてお譲りします」といった告知が出ることがあるため、定期的にチェックすることをおすすめします。
Q. リフォームやリノベーションもできますか?
A. ヤマサハウスでは「ヤマサリフォームショールーム」と「ヤマサリノベ」というリフォーム・リノベーション専門部門があります。鹿児島店、霧島店、都城店の3か所にリフォームショールームがあり、既存住宅の改修からマンションリノベーションまで幅広く対応しています。
まとめ
今回はFP宅建士の立場からヤマサハウスの評価を行いました。
1948年創業、75年以上の歴史を持つヤマサハウスは、鹿児島県内で11年連続シェアナンバーワンを誇る地域密着型のハウスメーカーです。坪単価は50万円~85万円と幅広く、YUTORI CLASSからSELECTINOまで多様な商品ラインナップで様々な予算とニーズに対応しています。
耐震等級3の1.25倍の耐震性能、30年初期保証(最長60年以上延長可能)、鹿児島の気候に特化した独自の縦木ずり工法など、技術力の高さが際立つヤマサハウス。一方で価格の高さやスタッフ対応のばらつきといった課題も見られました。
家づくりは一生に一度の大きな買い物です。本記事を参考に、ぜひモデルハウス見学や完成見学会に足を運び、ご自身の目で確かめながら、理想の住まいを実現してください。


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