長野で木の家づくりを検討している方なら、一度は目にする「工房信州」。
フォレストコーポレーションの注文住宅ブランド「工房信州」は、長野県を拠点に地域の気候風土を知り尽くした注文住宅メーカーです。地元の木材を活用した家づくりや、信州の厳しい寒さにも対応する高い断熱性能で、多くの施主から支持を集めています。しかし、
- 「実際の坪単価はどのくらいなのか」
- 「本当に自分に合ったメーカーなのか」
- 「住み心地はどうなのか」
など気になりますよね。
そこでこの記事では、FP兼宅建士の視点から、工房信州の設計力、施工品質、価格設定まで徹底的に分析しました。メリットだけでなく、注意すべきポイントも包み隠さずお伝えします。
家づくりは人生で最も大きな買い物。後悔しない選択をするために、プロの目線から見た工房信州の真の姿をご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
\家づくりで後悔しないための最初のステップ/
また、本題に入る前に家づくりにおいて1番重要なことをお伝えします。
1度建てたら30年、40年と生活するマイホーム。
誰もが夢見る理想の住まいを実現するためにも、絶対に失敗は避けたいですよね。
しかし、多くの人が家づくりで後悔する原因の一つに、情報収集不足が挙げられます。
住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、まずはしっかりと情報収集を行うことが重要です。
「とりあえず行ってみよう!」と軽い気持ちで住宅展示場に行ってしまうと、素敵なモデルハウスに心を奪われ、営業マンの巧みな話術に流されてしまうことも…。
しかし、その場での勢いで契約を決めてしまうと、本当に自分の理想に合った家づくりを実現できるのでしょうか?

もしかしたら、もっと予算を抑えられたり、条件に合った、さらに高品質な住宅メーカーがあったかもしれません。
焦って契約を急いでしまうことで、数百万円、場合によっては1,000万円以上の損失につながる可能性もあるのです。
マイホームは人生で最も高価な買い物の一つ。だからこそ、時間をかけて情報収集を行い、後悔のない住宅メーカー選びをしなければなりません。
「情報収集しすぎ」と感じるくらいが、ちょうど良いのです。
しかし、いざ情報収集を始めようと思っても、膨大な数の住宅メーカーの中から、自分に合った会社を見つけるのは至難の業。そこでおすすめなのが、複数の住宅メーカーに一括で資料請求ができる「一括カタログサイト」です。
数ある一括カタログサイトの中でも、特におすすめなのが、大手企業が運営する以下の3つのサイトです。
|
①SUUMO 不動産情報サイトの大手であるSUUMOが運営するサイト。全国各地の工務店の情報が充実しており、高品質ながらも低価格な家づくりを得意とする工務店を見つけることができます。 ②HOME4U家づくりのとびら NTTデータグループが運営する、信頼性の高いサイトです。全国から厳選された優良ハウスメーカーのカタログを請求できます。家づくりプランを無料で作成してくれるサービスも魅力です。 ③LIFULL HOME’S 東証プライム上場企業であるLIFULLが運営。厳しい審査を通過した優良な住宅メーカーのみが掲載されているため、安心して利用できます。ローコスト住宅に強みを持つメーカーが多く、予算を抑えたい方におすすめです。 |
これらのサイトは、大手企業による運営であるため、掲載されている住宅メーカーの審査基準が厳しく、悪質な業者に当たるリスクを最小限に抑えられます。また、資料請求をした後も、しつこい営業電話がかかってくる心配もありません。
3つのサイトの中から、どれか一つを選ぶとすれば、
- 工務店を中心に探したい方は…SUUMO
- ハウスメーカーにこだわりたい方は…家づくりのとびら
- ローコスト住宅をメインで考えている方は…LIFULL HOME’S
がおすすめです。
さらに、より慎重に、絶対に失敗したくないという方は、工務店、ハウスメーカーと決めつけずに、複数のサイトから資料を取り寄せてみることをおすすめします。
「ハウスメーカーで考えていたけれど、工務店のほうが理想の家づくりに近かった」「工務店で考えていたけれど、ハウスメーカーでも予算内で建てられることがわかった」というケースは少なくありません。
多くの会社から資料を取り寄せることで、それぞれのメーカーの強みや特徴を比較検討することができます。また、複数の会社に見積もりを依頼することで、価格競争が生まれ、全く同じ品質の家でも400万円、500万円と価格差が出ることもあります。

後悔のない家づくりのためには、面倒くさがらずに、まずは情報収集から始めましょう。一社でも多くの会社からカタログを取り寄せて、じっくりと比較検討してみてください。
- SUUMO…工務店のカタログ中心
- 家づくりのとびら…ハウスメーカーのカタログ中心
- LIFULL HOME’S…ローコスト住宅のカタログ中心

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それでは解説をしていきます。
やばい?後悔する?フォレストコーポレーションの口コミ・評判を徹底調査
ネット上で見受けられる「フォレストコーポレーション やばい」や「フォレストコーポレーション 後悔」という評判は真実なのでしょうか。
家を建てる完全ガイドでは今回194件の口コミ・評判を徹底的に調査してみました。

玄関を開けた瞬間に広がる木の香りに、毎日心から癒やされています。県産材を85%以上使用した室内は、まるで森の中で深呼吸しているような爽やかさです。珪藻土の壁のおかげで空気が澄んでいて、調湿効果で一年中快適に過ごせています。自然素材に包まれる暮らしがこれほどまでに心身を解きほぐしてくれるとは、住んでみて初めて実感しました。家族の健康を一番に考えた、最高の住まいです。


憧れだった土間サロンは、今や我が家の特等席です。昼は明るい光の中でカフェのように楽しみ、夜は夫婦でお酒を嗜むバーのような贅沢な毎日を過ごしています。全面の大きな窓を開ければ庭とシームレスに繋がり、週末のBBQも準備から片付けまで本当にスムーズ。趣味の自転車いじりも、室内でありながら汚れを気にせず没頭できる最高の遊び場が手に入り嬉しいです。


憧れの薪ストーブを設置したのですが、この一台で家中がポカポカなのには驚きました。揺れる炎を眺めているだけで一日の疲れが溶けていくようで、温かな時間が流れます。エアパスソーラー工法のおかげなのか、朝起きた時のヒンヤリ感もなく冬が過ごしやすくなりました。
参考:Googleマップ
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FP兼宅建士が教える失敗しない!フォレストコーポレーションで家を建てる方法
フォレストコーポレーションで家づくりを検討している方へ、FP宅建士の視点から“失敗しない進め方”を解説します。
フォレストコーポレーションは、長野の気候風土に合わせた木の家づくりを得意とし、県産材を活かした自然素材と高い断熱性能で注文住宅を提案する住宅メーカーです。
そのため「県産材85%の木の質感」「エアパスソーラー工法の快適性」に強みがある一方、(仕様の選び方で総額が上がりやすい・自然素材の手入れ理解・寒冷地では窓や断熱の詰め方)を見極めるのがコツ。まずは全体像と評価を押さえましょう。
FP宅建士の筆者によるフォレストコーポレーションの全体評価はこちら!
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 総合評価 | A+ランク |
| 耐震性 | |
| 断熱性・気密性 | |
| 間取りの自由度 | |
| コストパフォーマンス | |
| アフターサービス | |
| 会社の信頼度 |
県産材をふんだんに使った木の家と、信州の寒さを前提にした快適性の作り込みが魅力です。
そのため標準仕様の厚みは頼もしい一方で、土間サロンや薪ストーブなど“らしさ”を足すほど総額が伸びやすい点は事前の線引きが重要です。
そこで、フォレストコーポレーションでの家づくりを成功させるために、押さえておきたい特徴を5つに整理しました。
「工房信州」らしい県産材85%と珪藻土の“空気が澄む”自然素材
フォレストコーポレーションは、県産材を中心に国産材・無垢材を活かし、珪藻土などの自然素材で室内の質感と調湿感を整える方向性が強いです。玄関を開けた瞬間の木の香りや、素足で感じる床の温度感まで含めて「住み心地」をつくり込みます。
向いている人:木の香りや手触り、塗り壁の質感など、素材の心地よさを暮らしの主役にしたい人。
注意点+契約前の確認:床・壁の素材ごとの手入れ方法と、汚れやすい場所の仕上げ変更可否を仕様書で確認。
太陽熱と空気の流れを使う「エアパスソーラー工法」で季節の快適性を狙う
機械に頼り切るのではなく、太陽熱と通気の考え方で室内環境を整えるのが特徴です。薪ストーブの熱が家全体に回りやすい設計とも相性が良く、冬の“朝のヒンヤリ”を減らす発想がプランに組み込まれやすくなります。
向いている人:自然エネルギーを活かした暮らしが好きで、体感の快適さを重視したい人。
注意点+契約前の確認:敷地条件(方位・日射・風)で効果が変わるため、季節別の運用イメージと換気計画を図面で確認。
全棟「耐震等級3」+長期優良住宅標準で、性能を“最初から”押さえる
フォレストコーポレーションは、長期優良住宅に標準適合しやすい設計と、耐震等級3をベースにした安心設計を打ち出しています。性能を後付けで足すより、最初から土台として組み込むため、長く住む前提の資産性とも相性が良い考え方です。
向いている人:地震への備えと、将来の維持管理まで含めて“基本性能で後悔したくない”人。
注意点+契約前の確認:耐震等級3の取得条件(開口・吹き抜け等)と、性能評価の取得範囲を契約前に書面で確認。
「土間サロン」で庭とリビングをつなぎ、趣味と来客に強い間取りをつくる
土間サロンは、土足のまま気軽に集えて、庭と室内をシームレスにつなぎやすい提案です。自転車いじりやアウトドア用品の出し入れ、BBQの準備動線など、暮らしの“遊び”を間取りに落とし込めるのが強みになります。
向いている人:趣味道具が多い人、友人を招く機会が多い人、庭時間を日常に取り込みたい人。
注意点+契約前の確認:土間の断熱・結露対策、床材の耐久性、掃除動線(排水や収納)を図面と仕様で確認。
「選木ツアー」と「ひとてま工房」で、家づくり自体が“家族の物語”になる
フォレストコーポレーションは、柱になる木を自分たちで選ぶ体験や、施工中に手を入れる参加型企画が特徴です。完成後の満足だけでなく、過程が思い出として積み上がり、家への愛着が長期的に続きやすくなります。
向いている人:家を“買う”より、家づくりの過程も含めて家族のイベントにしたい人。
注意点+契約前の確認:参加工程の範囲(仕上げの責任分界・やり直し条件)と、追加費用や日程調整のルールを事前に書面で確認。
フォレストコーポレーションの坪単価は約70万~120万円!
フォレストコーポレーションが展開する注文住宅ブランド「工房信州の家」の坪単価は、約70万円~120万円という価格帯になっています。これは大手ハウスメーカーの最上位クラスに匹敵する高級注文住宅の部類に入る価格設定です。
実際の価格イメージとボリュームゾーン
坪単価75万円~80万円が中心的なボリュームゾーンとなっており、1棟あたりの平均価格は約3,166万円です。実際に多くの方が選んでいる35坪前後の住宅で計算すると、建物本体価格は約2,800万円程度が目安となります。
ただし、この価格は建物本体のみの金額です。実際に家を建てる際には、外構工事、地盤工事、杭工事、屋外給排水工事、ガス工事などの付帯工事費が別途必要になります。35坪~40坪程度の住宅を建てる場合、これらの諸費用を含めた総額では3,500万円~4,000万円程度を見込んでおく必要があるでしょう。
高価格帯を支える標準仕様の充実度
工房信州の家の坪単価が高めに設定されている背景には、他社では有料オプションとなるような仕様が標準装備されていることがあります。
長野県産材を85%、その他も全て国産材を使用し、無垢の木材のほか、珪藻土、漆喰、和紙、天然由来の塗料などを標準採用しています。特に珪藻土は調湿性・脱臭性に優れているため、塗り壁の素材として標準仕様となっています。
また、全棟で長期優良住宅に標準適合し、耐震等級3が標準仕様です。これは災害時に救護活動の拠点となる建物と同等の耐震性能を持つことを意味します。さらに、太陽熱による空気の循環で心地いい住環境を叶えるエアパスソーラー工法を採用しており、機械に頼らずに冬は暖かく夏は涼しい快適な空間を実現しています。
価格以上の価値を生む体験型プログラム
工房信州の家の大きな特徴として、単なる建物の提供にとどまらない体験型の家づくりがあります。施主自らが山に入り柱用の木を選び伐採する「選木ツアー」や、施工中に壁塗り、ステンドグラス製作、木工などを行う「ひとてま工房」という企画が用意されています。
これらの体験を通じて、家への愛着と物語が生まれます。実際に選木ツアーに参加した方からは、木を選んで伐ることで山との距離がぐんと近づき、涙を流す方もいるという感想が寄せられています。初期投資は決して安くはありませんが、こうした他では得られない体験と、信州の気候風土に適した高性能住宅が組み合わさることで、価格以上の満足度を得られる仕組みになっています。
コストを左右する要素
坪単価は、選択する設備や仕様によって大きく変動します。特に、土間サロンや薪ストーブといった工房信州の家らしい個性的な空間を取り入れるかどうかで総額が変わってきます。また、吹き抜けや広がり間取りといった開放的なプランニングも、坪単価を押し上げる要因となります。
予算を検討する際には、これらの要素を含めた総合的なプランニングが重要です。まずは複数の展示場を見学し、どの仕様が自分たちの暮らしに本当に必要かを見極めることをおすすめします。
フォレストコーポレーションと有名ハウスメーカー坪単価比較表
それでは、フォレストコーポレーションの価格帯は他のハウスメーカーと比較するとどの辺りに位置するのでしょうか。表にまとめましたので、参考にしてください。
| 会社名 | 坪単価(目安) | 特徴・位置づけ |
|---|---|---|
| 工房信州の家(フォレストコーポレーション) | 70万 ~ 120万円 | 信州産材85%使用、エアパスソーラー工法、ハイグレード住宅 |
| セキスイハイム信越 | 60万 ~ 180万円 | 鉄骨構造、高耐震・高防火性能、大手ブランドの安心感 |
| サンプロ | 66万 ~ 92万円 | 洗練されたデザインと耐震性を両立 |
| ヤマウラ | 65万 ~ 90万円 | 地域密着型、コストパフォーマンス重視の安心設計 |
| アルプスピアホーム | 68万 ~ 90万円 | フル装備の標準仕様、ZEH基準を超える断熱性能 |
| エルハウス | 58万 ~ 87万円 | 価格を抑えつつ高品質な自由設計を実現 |
| コージーホーム | 61万 ~ 70万円 | 特許工法の全館空調、ZEH基準の断熱性 |
| 美し信州建設 | 50万 ~ 70万円 | 自然素材を活かした100年の家づくり |
| エクシエ | 45万 ~ 60万円 | 設備の自由度が高く、コストパフォーマンスを重視 |
| オオサワホーム | 41万円 ~ | ローコスト・ハイクオリティな家づくり |
※坪単価は、選択するプラン、仕様、延床面積、時期などにより大きく変動するため、上記はあくまで目安です。
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フォレストコーポレーションのメリット・デメリット
フォレストコーポレーションが提供する「工房信州の家」は、長野県の気候風土に特化した地域密着型の注文住宅ブランドです。FP兼宅建士の視点から、そのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
メリット
工房信州の家には、他社にはない独自の強みがいくつも存在します。特に地産地消へのこだわりと、自然エネルギーを活用した独自工法は高く評価できるポイントです。
1.圧倒的な地産地消と自然素材へのこだわり
長野県産材使用率85%で信州の気候や景観になじむ家づくりにこだわっており、肌触りのいい無垢材、珪藻土の塗り壁など、使用するすべての自然素材を厳選しています。
これらの木材は自社ヤードで1年かけて天然乾燥された高品質な無垢材であり、檜や唐松といった信州を代表する木材が構造材から床、壁、天井まで贅沢に使用されています。珪藻土は調湿性・脱臭性に優れているため、塗り壁の素材として標準仕様となっており、健康的な住環境を実現しています。
2.独自の「エアパスソーラー工法」による省エネ性能
機械設備に頼らず、太陽熱と自然の風を利用する独自のエアパスソーラー工法を標準採用している点も大きな特徴です。壁の内部に設けた空気の通り道で空気を循環させることで、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境を実現し、エアコンへの依存度を軽減できます。
断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6というZEH基準相当の性能を取得しており、長期的な光熱費削減にも貢献。屋根、基礎、床下にミラフォームラムダという新世代型断熱材を使用し、壁には40年間使用しても劣化が少ない実績をもつポリスチレンフォームの断熱材が用いられています。
3.最高等級の耐震性と確かな構造品質
全棟で耐震等級3が標準仕様となっており、災害時に救護活動の拠点となる建物と同等の耐震性の高さを誇り、設計性能評価・建設性能評価を全棟で実施し、第三者機関による客観的評価を得る安心の住まいです。
標準仕様で長期優良住宅に適合し、耐震性能や省エネ性能に優れ、三世代にわたって安心して住み続けられることも大きな魅力となっています。
4.ライフスタイルを豊かにする空間提案
リビングと庭をシームレスにつなぐ土間サロンは、工房信州の家を象徴する空間です。600棟以上の実績があり、グッドデザイン賞も受賞した土間サロンは、アウトドアを身近に楽しめ、コミュニティとのつながりも深まります。
また、信州の冬を愉しむために薪ストーブを設置する方も多く、360度回転するスキャンサーム・ターンなど、多様な商品から選択可能です。
5.「選木ツアー」による体験型家づくり
施主が選ぶ山の木で家づくりをする選木ツアーでは、一本の立木が住宅になるまでの過程をともに経験することで、単なる家づくり以上の感動を生み、家への愛着を育てることにつながります。このような体験型プログラムにより、家づくりそのものが一生の思い出となる物語が生まれるのです。
デメリット
一方で、工房信州の家にはいくつかの注意すべきポイントも存在します。特に価格面や自然素材特有のメンテナンス負担については、事前に理解しておく必要があります。
1.大手最上位クラス並みの高い価格設定
坪単価は70万円~120万円と幅広く、これは大手ハウスメーカーのハイグレード商品に匹敵する価格帯です。
35坪~40坪程度の住宅を建てる場合、建物本体に付帯工事費や外構費を加えると、総額で3,500万円~4,000万円程度を見込む必要があります。この価格帯は、予算に余裕がない方にとっては大きな負担となる可能性があります。
2.自然素材ゆえのメンテナンス負担
無垢材の床は肌触りが良い反面、合板フローリングに比べて傷がつきやすく、水に弱い特性があります。定期的なワックスがけや、珪藻土の壁の汚れに対する手入れなど、化学建材では不要な「家を育てる」手間と理解が求められます。自然素材の美しさを保つためには、継続的なメンテナンスへの覚悟が必要です。
3.薪ストーブの管理とコスト
薪ストーブは魅力的な設備ですが、燃料となる薪の調達・乾燥・保管には多大な労力がかかります。薪の調達・保管・メンテナンスには相当な時間と労力が必要であり、煙突掃除や灰の処理といった日常的な管理負担も無視できません。
仕事が忙しい時期には使わなくなってしまうケースもあるため、ライフスタイルに合うかどうかを慎重に検討する必要があります。
4.寒冷地における断熱性能のさらなる要求
標準仕様は断熱等性能等級5(ZEH基準相当)ですが、信州の極寒地域では標準仕様だと寒く感じるケースもあり、空間と床が寒いという声も一部では聞かれます。住環境によっては、快適に過ごすためにミラフォームラムダの厚みを増したり、窓をトリプルガラス仕様に変更したりするオプションが必要になり、さらに費用が上昇する可能性があります。
5.設計・施工期間の長期化
完全自由設計であり、選木ツアーなどの工程を含むため、工期は一般的なハウスメーカーよりも長くなる傾向にあります。打ち合わせの回数も多くなるため、スピード重視の家づくりを希望する方には不向きといえます。時間をかけてじっくりと理想の家を作り上げたい方に適した家づくりスタイルです。
フォレストコーポレーションの商品ラインナップ
フォレストコーポレーションが展開する注文住宅ブランド「工房信州の家」は、長野県の豊かな自然と調和し、その土地の気候風土に最適化された住まいを提供しています。ここでは、その主要な商品構成と特徴を解説します。
主力商品「工房信州の家」の基本コンセプト
工房信州というブランド名には2つの意味が込められています。ひとつは信州でしかできない豊かな暮らしを提案すること、もうひとつはクリエイティブな工房として、お客様の想いを形にするオンリーワンの住まいを一緒に創造していくことです。
信州の素材を生かした高品質な「もの」づくりはもちろん、選木ツアーなど家づくりを物語にする「こと」、わが家で家族や友人と集う豊かな「とき」の3つを大切に、信州を楽しむ心豊かな暮らしを提供しています。
工房信州の家の最大の特徴は、県産材使用率85%という徹底した地産地消にあります。構造材には檜や唐松といった長野県産材を100%使用し、自社ヤードで1年かけて天然乾燥させた高品質な無垢材を採用しています。
信州の気候に最適化された独自工法
エアパスソーラー工法を採用し、断熱材と外壁の間に空気層(通気層)を備え、屋根の上部と床下の換気口を季節によって開閉することで空気の流れを変え、それぞれの季節に最適な室内環境を作り出すシステムが標準装備されています。機械に頼らず自然エネルギーを活用することで、光熱費も抑えられる環境に優しい住まいを実現しています。
最高水準の標準性能
すべての住宅において、標準仕様で長期優良住宅に適合しています。耐震性能は最高等級の耐震等級3が標準仕様で、災害時に救護活動の拠点となる建物と同等の耐震性を誇ります。また、断熱等性能等級5および一次エネルギー消費量等級6というZEH基準相当の性能を確保。
断熱材には屋根、基礎、床下にミラフォームラムダという新世代型断熱材を使用し、壁には40年間使用しても劣化が少ない実績をもつポリスチレンフォームの断熱材が用いられています。
暮らしを彩る象徴的な空間
工房信州の家を象徴する提案として、独自の空間デザインが用意されています。
土間サロンのある暮らしを初めて提案したのは20年前のことで、以来工房信州の大きな特徴として進化し続けてきたこの空間は、600棟余りの実績があり、グッドデザイン賞も受賞しています。リビングと庭をシームレスにつなぐこの開放的な多目的空間は、アウトドアを身近に楽しめ、コミュニティとのつながりも深まります。
その他、薪ストーブの設置や、仕切りを最小限に抑えて吹き抜けを活用した広がり間取りなど、信州ならではの暮らしを楽しむための空間提案が充実しています。
体験型家づくりプログラム
単なる建物の提供に留まらず、家づくりのプロセスそのものを物語にする独自のプログラムを実施しています。家づくりの第一歩として森に入り、わが家を支える柱を選木する「選木ツアー」では、一本の立木が住まいになるまでの過程をともに経験することで、単なる家づくり以上の感動を生み、家への愛着を育むことができます。
また、職人の指導のもと家族で壁塗りの仕上げを行う「ひとてま工房」など、お客様自身が参加できるプログラムも用意されています。
特定ニーズ向けブランド展開
工房信州の家以外にも、ライフスタイルに合わせた専門ブランドを展開しています。別荘・移住向けの「軽井沢SECOND BASE」、テレワークや企業進出を支援する「サードオフィス」、土地活用や賃貸経営を目的とした「フォレストウィング」など、多様なニーズに対応したラインナップが揃っています。
【工務店中心】SUUMOの無料カタログはこちら⇒【ハウスメーカー中心】家づくりのとびらの無料カタログはこちら⇒
【ローコスト住宅中心】LIFULL HOME’Sの無料カタログはこちら⇒
フォレストコーポレーションのQ&A
ここからはフォレストコーポレーションに関するQ&Aを紹介していきます。
Q. フォレストコーポレーションの本社はどこにありますか?
長野県伊那市ますみヶ丘7352-1に本社を構えています。その他、長野支店、松本支店、上田営業所、諏訪支店、軽井沢支店があり、長野県内全域に対応しています。施工対象エリアは長野県内(一部の地域を除く)のみに限定されており、地域密着型の家づくりを行っています。
Q. 土間サロンとは何ですか?
土間サロンは、土足でかしこまらずくつろげる空間で、アウトドアを身近に楽しめ、コミュニティとのつながりも深まります。600棟以上の実績があり、グッドデザイン賞も受賞しています。リビングと庭をシームレスにつなぐこの開放的な多目的空間は、工房信州の家を象徴する提案です。
Q. 薪ストーブは標準装備ですか?
薪ストーブは標準仕様ではなくオプション設備です。ただし、信州の冬を豊かに過ごすための人気設備として多くの家庭で採用されており、360度回転するスキャンサーム・ターンなども選択可能です。
Q. リフォームや建売住宅も扱っていますか?
フォレストコーポレーションは注文住宅を中心とした事業展開をしており、基本的には完全自由設計の新築住宅を提供しています。リフォームや建売住宅については、公式サイトでの記載が限られているため、詳細は直接お問い合わせください。
まとめ
今回はFP兼宅建士の立場からフォレストコーポレーションの評価を行いました。
工房信州の家は、長野県産材使用率85%という徹底した地産地消と、独自のエアパスソーラー工法による快適な住環境が大きな魅力です。坪単価70万円~120万円という価格帯は決して安くありませんが、全棟耐震等級3、長期優良住宅標準対応という高い性能と、選木ツアーや土間サロンといった他社にはない付加価値を考えれば、納得できる価格設定といえるでしょう。
ただし、自然素材特有のメンテナンス負担や、標準仕様では寒さを感じるケースもあるため、オプションを含めた総額での検討が必要です。信州の気候風土を知り尽くした地域密着型の家づくりで、三世代にわたって住み継げる資産価値の高い住まいをお求めの方には、ぜひ検討していただきたいハウスメーカーです。


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